こういう時はひたすら大人しくするしかないのだけど、
休み中に行ったネズミの国の余韻がまだ残っているようで、少し熱にヤられた頭の中で、あのメロディがリフレインしはじめる。
ネズミの国の定番、ボートに乗って世界を旅するアレに今回も乗ってきたからだ。
古き良きアメリカの世界観を体現した、イッツアスモールワールド。
アメリカ的なバイアスの入った世界観をそのまま受け入れたが為に、ここは日本であるのに、日本の人形や風景は何処と無く可笑しく、ハッキリ言えば変だ。
それをオプティミスティックなアメリカ黄金時代の仇花とみるか、迷走するアメリカの歪んだ世界観の萌芽とみるか、は意見が分かれるだろう。
自分は、どちらかといえば後者の意見だ。
偶然にも、アメリカの古き良き時代に、社会学者ミルグラムもまた、「スモールワールド」という実験をした。
平均6人の人間を介することで、特定の誰かと繋がる。
この話はSNSがらみの話題としては、もうご馳走さまな感じなので、詳しい話は省略するけど、
ようは「世間は狭い」ってな話である。
日本語の「世間は狭い、だから悪いことは出来ない」という島国特有のネガティブなニュアンスに対して、「スモールワールド」は極論を言えば「世界は狭く、自分の力は無限だ」というポジティブなニュアンスを感じる。
その背景には、あるルールに則っていれば、世界は手に取るように理解可能で、ひょっとしたら思いのまま支配できるかも?という、アメリカのグローバル戦略の本質があるような気がするのだ。
世界戦略ゲームはアメリカの独り勝ちから、大分様相が変わってきてはいるけど、
自らルールを作って、そのゲームで勝ち進む方法論の中に、批判も含め、学ぶべきことは沢山ありそうだ。